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市場で選ばれるブランドの作り方:ブランディングの基本から成功事例まで解説

ブランディング戦略
市場で選ばれるブランドの作り方:ブランディングの基本から成功事例まで解説

ブランディングは、単なるロゴやデザインではなく、企業の価値を形作り、顧客との強い関係を築くための戦略的なプロセスです。

「市場での存在感を高め、競争に打ち勝つためには何が必要か?」
「ブランディングを強化したいが、具体的にどこから手をつければよいのか?」
こうした課題に直面する企業は少なくありません。

本記事では、ブランディングの基本から実践的な戦略、さらに成功事例や失敗事例を通じて、効果的なブランディング手法を解説します。特に、デジタル時代におけるブランドの差別化や、リブランディングのポイントにも焦点を当て、企業が持続的に成長するためのヒントを提供します。

目次

1.ブランディングとは?5つの基本と成功事例

ブランディングとは、企業や製品の個性や価値を形成し、消費者に認知してもらうための総合的な戦略です。このプロセスには、ミッションの明確化ビジョンの共有、価値観の確立、ブランドパーソナリティの創造、市場でのポジショニングが含まれます。

ブランディングの5つの基本
ブランディングの5つの基本

ブランディングのミッションの明確化

ブランドのミッションは、企業が存在する目的を示します。これは、企業が何を目指しているのか、どのような価値を顧客や社会に提供したいのかを明確に表現したものです。

成功事例:Patagonia (パタゴニア)

アウトドアブランドのPatagoniaは、環境保護をミッションの核として位置づけ、製品だけでなく企業活動全体を通じて環境への影響を最小限に抑えることに注力しています。この明確なミッションは、環境意識の高い消費者からの信頼と支持を集め、ブランドの忠誠心を高めています。

ブランディングのビジョンの共有

ブランドのビジョンは、企業が将来達成したいと考えている理想的な状態を示します。これにより、社内外に対して企業が目指す方向性が示されます。

成功事例:Tesla

Teslaのビジョンは、「持続可能なエネルギーへの世界の移行を加速する」ことです。このビジョンは、電気自動車、ソーラーパネル、そしてエネルギー貯蔵システムを通じて具体化されており、市場での独自の地位を確立しています。

ブランディングの価値観の確立

ブランドの価値観は、企業が重視する信念や原則です。これは企業文化を形成し、すべての意思決定の基盤となります。

成功事例:Ben & Jerry's

アイスクリームブランドのBen & Jerry'sは、社会正義、環境保護、持続可能性といった価値を明確に打ち出しています。これらの価値観は、製品開発からマーケティング、公共政策への関与に至るまで、企業活動全般に反映されています。

ブランドパーソナリティの創造

ブランドパーソナリティは、ブランドがもし人間であった場合の性格や特性を表します。これにより、消費者はブランドに感情的なつながりを感じることができます。

成功事例:Apple

Appleのブランドパーソナリティは、革新的でユーザーフレンドリー、スタイリッシュといった特徴があります。このパーソナリティは、製品デザイン、広告、店舗の雰囲気に一貫して表れており、強いブランド愛着を生み出しています。

市場でのポジショニング

ポジショニングは、競合他社との違いを明確にし、特定の市場ニッチまたはセグメントにおけるブランドの位置づけを決定します。

ここでは、anicecompanyの実績が多い、ファッション・ビューティー・ジュエリー業界の成功事例を紹介します。

ファッション業界

ブランディングの成功事例|ファッション業界
ブランド名 ファッション業界
BALENCIAGA
(バレンシアガ)
変革ポイント:
  • 2015年、デムナ・ヴァザリアがクリエイティブ・ディレクターに就任し、ブランドの方向性を大きく変更。
  • ストリートウェアとラグジュアリーを融合させた独自のスタイルを確立。
  • SNSやインフルエンサーを活用し、ミレニアル世代やZ世代への訴求力を強化。
  • 風刺的なデザイン(IKEAバッグ風トート、ダメージデニムなど)で話題性を生み出し、ブランドのアイデンティティを確立。
結果:
  • 若年層を中心に世界的な人気を獲得し、ファッションの最先端ブランドとしての地位を確立。
  • 収益が大幅に成長し、Keringグループ内での主要ブランドの一つに。
LOEWE
(ロエベ)
変革ポイント:
  • 2013年、ジョナサン・アンダーソンがクリエイティブ・ディレクターに就任し、ブランドの再構築を開始。
  • アートとクラフトマンシップを融合させ、ハンドメイド感や職人技を前面に。
  • 「パズルバッグ」「ゲートバッグ」などのアイコンバッグを生み出し、新たなロエベの象徴を作り出す。
  • SNSやインフルエンサーを活用し、モダンで洗練されたイメージへと進化。
結果:
  • 伝統的なレザーグッズブランドから、ファッションブランドとしての評価を確立。
  • ミレニアル世代やファッション感度の高い層から強い支持を得る。
CELINE
(セリーヌ)
変革ポイント:
  • 2018年にエディ・スリマンがクリエイティブ・ディレクターに就任し、大幅なブランド刷新を実施。
  • ロゴを変更し、よりミニマルでモダンな印象に。
  • 音楽やロックカルチャーの要素を取り入れ、従来のクラシカルなイメージから一転。
  • メンズラインを強化し、新しいターゲット層を獲得。
結果:
  • ロックでエッジの効いたスタイルが話題となり、新しい層の顧客を獲得。
  • ブランド価値が向上し、LVMH内でも収益が大幅に成長。
Onitsuka Tiger
(オニツカタイガー)
変革ポイント:
  • 2002年にブランドを復活させ、クラシックなデザインをベースに現代的な要素を取り入れた。
  • レトロスポーツとファッションの融合を強化し、ライフスタイルブランドへ進化。
  • 「MEXICO 66」などの復刻モデルが世界的にヒットし、ストリートファッション層にも人気が拡大。
  • アートやデザイナーとのコラボレーションを積極的に展開し、ファッションブランドとしての価値を強化。
結果:
  • スポーツブランドから、ファッション×カルチャーを取り入れたライフスタイルブランドへ変貌。
  • 海外市場でも評価が高まり、特に欧米やアジア圏での人気が拡大。
  • 2020年以降は「オニツカタイガーのモード化」を強化し、ミラノコレクションへの出展も継続。

【関連実績はこちら】:Onitsuka Tiger

ビューティー業界

ブランディングの成功事例|ビューティー業界
ブランド名 ビューティー業界
BYREDO
(バイレード)
変革ポイント:
  • 創業時から一貫したミニマルなデザインと斬新なコンセプトで、フレグランス業界に新風を吹き込む。
  • 香水をアートとして表現し、シンプルなパッケージと強いストーリー性でブランディングを確立。
  • SNSを活用し、感度の高い層にリーチ。香水だけでなく、キャンドルやボディケア製品などライフスタイル全般に展開を広げた。
結果:
  • ニッチフレグランス市場から急成長し、ラグジュアリーブランドとしての地位を確立。
  • ファッション界とのコラボレーションや限定アイテムで、若年層を中心に圧倒的な支持を獲得。
LE LABO
(ルラボ)
変革ポイント:
  • 調香師の名前と香料の数をラベルに記載し、透明性と職人技を前面に押し出すユニークなブランディング。
  • 各店舗で香水を調合する体験を提供し、ブランド体験を強化。
  • SNSを活用し、ヴィンテージ感のあるデザインとシンプルな世界観でファンを獲得。
結果:
  • ニッチフレグランス市場におけるパイオニア的存在となり、エスティローダー傘下に入った後もブランドの個性を保持。
  • 体験型のリブランディングにより、熱心なファンを増やし、ブランド価値を大幅に向上。
SHIRO
(シロ)
変革ポイント:
  • シンプルなパッケージデザインと自然由来の成分にこだわり、ナチュラル志向の高まりに対応。
  • 香水やスキンケア製品を通じて、五感に訴えるブランド体験を提供。
  • ミニマルで洗練されたブランディングを徹底し、SNSを活用した発信で若年層にアプローチ。
  • 海外展開を視野に入れながら、日本のクラフトマンシップや素材のこだわりを打ち出す。
結果:
  • ナチュラル系コスメブランドの中で独自のポジションを確立し、人気ブランドへ成長。
  • 海外展開にも成功し、国内外でのファンを獲得。

ジュエリー業界

ブランディングの成功事例|ジュエリー業界
ブランド名 ジュエリー業界
TASAKI
(バイレード)
変革ポイント:
  • 2009年に、パリを拠点とするデザイナー タクーン・パニクガルをクリエイティブ・ディレクターに迎え、モダンでアバンギャルドなデザインを取り入れた。
  • 伝統的なパールジュエリーの枠を超え、「バランス」シリーズなどの幾何学的でスタイリッシュなデザインを展開。
  • ハイジュエリーのカテゴリーを強化し、グローバル市場での存在感を拡大。
結果:
  • 伝統的な和のパールブランドから、ファッション感度の高いラグジュアリージュエリーブランドへと進化。
  • 若年層や海外市場にもアピールし、新たな顧客層を開拓。

【関連実績はこちら】:TASAKI - VFX

MIKIMOTO
(ミキモト)
変革ポイント:
  • 長年の伝統を活かしつつ、ハイファッションとの融合を意識したデザインを展開。
  • 近年、パールとモダンな素材を組み合わせた「M CODE」など、新しいコレクションを発表。
  • ルイ・ヴィトンやリシュモングループなどの海外ラグジュアリーブランドと並ぶグローバル戦略を推進。
  • 2020年、ハイジュエリーライン「MIKIMOTO × Comme des Garçons」を発表し、前衛的なアプローチを導入。
結果:
  • 「伝統のミキモト」から「進化するミキモト」へとブランドの印象を刷新。
  • 若い世代や海外市場への影響力を拡大し、ラグジュアリーなパールジュエリーブランドとしての地位をさらに確立。
STAR JEWELRY
(スタージュエリー)
変革ポイント:
  • 近年、ブライダルラインの強化と、カジュアルラグジュアリーなジュエリーを打ち出す戦略にシフト。
  • 伝統的な横浜発のブランドであることをアピールしつつ、トレンド感のあるデザインを積極的に展開。
  • SNSやデジタルマーケティングを活用し、若年層向けのプロモーションを強化。
  • コラボレーションや限定コレクションを増やし、新規顧客を取り込み。
結果:
  • 20〜30代の女性をターゲットに、手の届くラグジュアリーとしてのポジションを確立。
  • ブライダル需要とデイリージュエリーの両面でファンを増やし、ブランドの価値を向上。
SWAROVSKI
(スワロフスキー)
変革ポイント:
  • 2021年、新たなクリエイティブ・ディレクター ジョヴァンナ・エンゲルバートを迎え、大胆なリブランディングを実施。
  • ロゴを一新し、ブランドの象徴である白鳥のデザインをモダンにアップデート。
  • 「Swarovski Wonderlab」というコンセプトを打ち出し、よりアート性の高いラグジュアリーな世界観へ移行。
  • これまでの「お手頃なクリスタルジュエリー」から、「ファッション性の高いアクセサリー」としての価値を向上。
結果:
  • ロゴやパッケージデザインの刷新により、ブランドのイメージを大幅にアップグレード。
  • 若年層からハイファッション市場までターゲットを拡大し、よりプレミアムなブランドへと進化。

2.ブランディングとマーケティングの違い

ブランディングとマーケティングはしばしば混同されますが、明確な違いがあります。
ブランディングはブランドの核となるアイデンティティを築き上げることに焦点を当てるのに対し、マーケティングはそのアイデンティティを活用して具体的な販売目標を達成するための戦略です。このセクションでは、その違いを明らかにし、各々の効果的な活用方法を提案します。

ブランディングとマーケティングの違い
ブランディング マーケティング
定義 企業や製品の「アイデンティティ」を形作るプロセス 製品やサービスを市場に紹介し、販売を促進するための戦略的な活動
目的 長期的な顧客の信頼と忠誠心の構築 短期的な売上目標を達成、市場シェアの増加

ブランディングの定義と目的

定義:

ブランディングとは、企業や製品の「アイデンティティ」を形作るプロセスです。これには、ブランドの価値観、ビジョン、使命、そして消費者にとってのブランドの意味や存在感を確立することが含まれます。

目的:

ブランディングの目的は、長期的な顧客の信頼と忠誠心を築くことです。効果的なブランディングは、消費者が製品やサービスを見ただけで、その企業の価値を感じ取り、心からの繋がりを感じることができるようにします。

ブランディングとマーケティングの関係性

ブランディングとマーケティングは相互に依存する関係にあります。強固なブランドアイデンティティが確立されていれば、マーケティング活動はより効果的になります。逆に、効果的なマーケティング戦略は、ブランドの認知度を高め、市場でのブランドの地位を固めるのに役立ちます。しかし、ブランディングが長期的な顧客関係の構築に焦点を当てているのに対し、マーケティングはより直接的で短期的な販売目標に重点を置いています。
企業がこれら二つの概念を明確に区別し、適切に活用することで、持続可能な成長と市場での成功を達成することが可能です。ブランディングとマーケティングの活動が相補的に機能することで、ブランド価値の最大化と売上の増加を実現できます。

ブランディングとマーケティングの関係性
ブランディングとマーケティングの関係性

3.ブランドアイデンティティの確立方法

ブランドアイデンティティとは、ブランドが持つ独特の特性や価値を表す要素の総称です。このアイデンティティを一貫性を持って構築することで、消費者に信頼されるブランドイメージを築くことが可能です。これには、

  • ロゴ
  • 色使い
  • タイポグラフィ

など視覚的要素だけでなく、ブランドが発信する

  • メッセージ
  • コミュニケーションスタイル

も含まれます。

ロゴデザイン

ロゴはブランドアイデンティティの中核をなす要素であり、一目で企業を識別できるシンボルです。効果的なロゴはシンプルで覚えやすく、独自性があり、対象市場に適している必要があります。

実践的アプローチ

ロゴのデザインプロセスには、ブランドの核となる価値や使命を視覚的に表現するための綿密な研究とクリエイティブなプロセスが伴います。色彩、形、フォントがブランドの性格を反映し、異なるメディアでの使用に適しているかを考慮することが重要です。

色使い

色は感情や行動に大きく影響を与えるため、ブランドアイデンティティにおいて重要な役割を果たします。色の選択は、ブランドが伝えたい感情や価値を象徴し、一貫性を保つために統一感が必要です。

実践的アプローチ

色の選定にあたっては、ブランドが目指す感情やイメージに合致する色を選びます。例えば、エネルギーを表現したい場合は赤やオレンジ、信頼を表現したい場合は青が適しています。これらの色をロゴ、ウェブサイト、製品パッケージなど、ブランドのあらゆる触点で一貫して使用します。

タイポグラフィ

適切なフォント選びもブランドアイデンティティを強化する重要な要素です。フォントはブランドの性格を表し、読みやすさと視覚的魅力を提供します。

実践的アプローチ

主に使用するフォントを1〜2種類に限定し、公式文書、ウェブサイト、広告など、すべてのマーケティング資材でこれを使用します。フォントの一貫性はブランドを即座に識別させ、専門性と一貫性を伝えるのに効果的です。

コミュニケーションスタイル

ブランドの声とトーンは、コミュニケーションを通じて消費者とどのように関わるかを定義します。これは、広告、ソーシャルメディア、顧客サービスなど、すべてのブランドのタッチポイントに一貫して反映されるべきです。

実践的アプローチ

ブランドの性格に合った声を確立し(例えば親しみやすい、専門的、高級感など)、すべてのメッセージにこの声を反映させます。言語、トーン、スタイルがブランドアイデンティティに合致していることを確認し、一貫性を保ちます。

ブランドの価値とメッセージ

ブランドが提供する価値とそのコミュニケーションは、顧客がブランドに何を期待できるかを明確にします。ブランドのメッセージは、製品やサービスの利点だけでなく、消費者の生活にどのように価値をもたらすかも伝えるべきです。

実践的アプローチ

ブランドが解決する問題や提供するユニークな利点を明確にし、これをすべてのマーケティングとコミュニケーション努力で一貫して強調します。ストーリーテリングを活用して、消費者が感じることのできる独自のブランド体験を創出します。

4.リブランディングとは?基本と成功事例

リブランディング は、単なるロゴやデザインの変更ではなく、企業の価値や方向性を再定義し、市場に適応させるための重要な戦略です。

現代の市場は急速に変化し、消費者の価値観や購買行動も大きく変わっています。
10年前に確立したブランド戦略が、現在のターゲット層に必ずしも響くとは限りません。

時代の変化やターゲット市場のニーズの変化に対応し、ブランドのポジショニングを最適化することで、企業の成長を加速できます。

リブランディングの種類

リブランディングは、大きく分けて 「攻めのリブランディング」 と 「守りのリブランディング」 に分類されます。それぞれに目的があり、状況に合わせたリブランディングを実施することで課題解決へ繋がります。

リブランディングの主な目的
攻めのリブランディング
(市場拡大・成長)
守りのリブランディング
(課題解決・再構築)
競合との差別化を強化 既存のブランドイメージが陳腐化
企業のグローバル展開 企業買収・統合によるブランド再編

リブランディングの目的の解説と事例

リブランディングの解説と事例をいくつかご紹介します。

競合との差別化を強化

時代の流れとともに、ブランドのメイン顧客層が変化することは避けられません。
たとえば、従来は30代以上のビジネス層に支持されていたブランドが、「新たに20代の若年層をターゲットに加えたい」 と考えた場合、現在のブランドイメージでは魅力が伝わりにくい可能性があります。

成功事例:BURBERRY

BURBERRYは以前は「トラディショナルで保守的なブランド」と認識されていましたが、ターゲットを若年層に拡大するためにロゴやマーケティングを一新。
インフルエンサーやSNSを活用し、モダンで洗練されたブランドへと変革し、結果、ブランド価値が向上し、若年層の新規顧客を獲得しました。

企業のグローバル展開

国内で成功しているブランドでも、海外市場では同じ戦略が通用しないことがあります。また、ブランド名やデザイン、コミュニケーションの方法が国や文化によって受け入れられにくいケースもあります。

成功事例:Starbucks

スターバックスは、2011年にロゴから「COFFEE」の文字を削除しました。
これは、グローバル市場で「コーヒー以外の事業(フード、グッズ販売など)を拡大するため」 の戦略的な決定でした。

既存のブランドイメージが陳腐化

長年同じデザインやメッセージを使い続けていると、ブランドが「古い」「時代遅れ」と認識されるリスクがあります。
この状態が続くと、競争力を失い、顧客離れが進んでしまいます。

成功事例:Pepsi

何度もロゴを変更しているペプシですが、2008年にはよりシンプルでモダンなデザインに変更。これにより、若い世代にアピールし、競合のコカ・コーラとの差別化を強化しました。

企業買収・統合によるブランド再編

企業のM&A(買収・統合)が行われると、ブランドの統合が必要になります。
それぞれのブランドが異なる顧客層やメッセージを持っている場合、一貫性のあるブランド戦略を構築しないと、顧客が混乱する原因 となります。

具体例:Disney(ディズニー)と 20th Century Fox(20世紀フォックス)

2019年にディズニーが20世紀フォックスを買収した際、「20th Century Fox」というブランドを「20th Century Studios」に変更しました。
これは、ディズニーのブランドイメージと一貫性を持たせるための施策でした。

5.リブランディングを成功させるためのロードマップ

市場の変化や競争の激化に対応するために、多くの企業がリブランディングを選択しています。


しかし、「ブランドを一新しよう!」と意気込んでも、具体的に 何から始めるべきか?、どの順番で進めるべきか? が明確でないと、戦略がブレてしまい、効果が半減してしまうこともあります。
リブランディングの成功には、計画的なアプローチが不可欠です。
各ステップを着実に踏むことで、リブランディングを成功へと導くことができます。

リブランディングのロードマップ
リブランディングのロードマップ

6. ブランディングにおける市場分析の重要性

市場分析はブランディングにおいて非常に重要な役割を担い、企業が競合他社と差別化を図りながら、自社の独自性と競争力を高めるための戦略を構築する基盤となります。この分析を通じて、ターゲット市場のニーズ、競合の強みと弱み、市場のトレンドを深く理解することが可能です。これにより、企業は自社のポジショニングを適切に調整し、市場での成功を目指すことができます。

ターゲット市場のニーズの理解

市場分析を行うことで、ターゲット市場の具体的なニーズや要求を把握できます。消費者の好み、購買行動、使用状況などのデータから、市場が求める価値提案を明確にすることができます。

競合分析

競合他社の製品やサービス、マーケティング戦略を分析することで、彼らの強みと弱みを特定します。この情報は、自社の戦略を調整し、競合よりも優れた点や改善点を見つけ出すために役立ちます。

市場トレンドの把握

業界の最新トレンドを把握することで、市場の変化に迅速に対応し、時代遅れになるリスクを避けることが可能です。新しい技術、消費者のライフスタイルの変化、規制の更新など、市場の動向を理解することが重要です。

差別化戦略の策定

市場分析から得られる洞察を基に、自社の製品やサービスをどのように競合と差別化するかの戦略を策定します。これには、独自の価値提案、ユニークなセールスポイント、イノベーティブな製品開発が含まれます。

ブランディングの事例

自社ブランドであるナチュラルキンケアのSINN PURETEにおいて、上記で解説しているブランディングの内容を実際に取り組んだ事例を記事にまとめています。ぜひこちらも併せてご覧ください。

7. 東京のブランディング会社:anicecompany

東京には多数のブランディング会社が存在し、それぞれが異なる分野や専門技術を持っています。
anicecompanyそのうちの一つであり、デザイン制作からデジタルマーケティング、クリエイティブ戦略まで、包括的なサービスを提供し、クライアントのブランド価値を最大化します。その実績とクリエイティブなアプローチにより、多くの企業から高い評価を受けています。

anicecompanyのロゴ
anicecompanyのロゴ

anicecompanyのサービス概要

1. 包括的サービス

anicecompanyは、

  • デザイン制作
  • デジタルマーケティング
  • クリエイティブ戦略

などのブランディングに関連するあらゆるサービスを一貫して提供します。
これにより、クライアントは一つの窓口で全てのニーズに対応でき、プロジェクトの一貫性と効率を保証します。

2. 実戦に基づく知識と経験

anicecompanyは、理論だけでなく実際の市場データや消費者の反応をもとにした戦略を構築します。この実戦ベースのアプローチにより、クライアントのブランド戦略が市場に適応していることを保証し、より確かな成功を約束します。

3. 幅広い守備範囲

東京の多くのブランディング会社が特定の分野に特化している中、anicecompanyはその業務の広がりにおいて他社と一線を画します。小規模なスタートアップから大手企業まで、様々な規模のクライアントに対応可能な幅広いサービスを提供することで、多様なニーズに応じたソリューションを提案できます。

4. クリエイティブなアプローチ

anicecompanyは、常に最新のトレンドを取り入れた革新的なアイディアをクライアントに提供します。このクリエイティブなアプローチにより、市場でクライアントのブランドが目立つようにでき、競合他社との差別化を図ることが可能です。

5. グローバルな展開支援

anicecompanyは、国内だけでなく、グローバルで展開しているクライアントも多数支援しています。日本の魅力を世界に伝えることは今後の重要な戦略であり、そのためには国際的な視野を持つブランディングパートナーが必要です。

ブランド価値の最大化を図る際に、包括的かつ戦略的なサポートを求める企業にとって、anicecompanyは理想的なパートナーとして支持されています。

最適解のブランディング・リブランディング方法

いかがでしたか?
ブランディングを成功させるためには、さまざまな要素を総合的に考える必要があります。本記事で紹介したステップや成功事例を参考にしながら、自社のブランド戦略を見直し、どのように強化すべきかを検討してみましょう。

もし、ブランディングの方向性に迷ったり、具体的な施策についてお悩みの際は、お気軽にご相談ください。

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